『ケガをしにくい体』ということについて考えていた時に、
一つの“例え”を思いつきました。
魚釣りで使う『リール』の『ドラグ』という機能です。
リールは糸を巻き取る道具ですが、
ドラグを調整することによって、
一定の範囲を超える大きな力に対して、抵抗をかけつつ糸を逆に送り出すことができます。
もし、この機能が無ければ、大きな力に対して、糸や釣竿の強度が限界を超えれば壊れてしまうでしょう。
じつは、ここからが本題なのですが、
“ケガ”(筋肉や関節の損傷に限定して)をしにくくなるためには、
体にかかる大きな力に対して、次の3つのうち
①完全に脱力し抵抗しない
②筋肉をガチガチに固めて抵抗する
③一定の力を保ちつつ柔軟に対応する
『ドラグ』の話をしたのですから、③が正解ですが、
※①は何が問題なのかというと、
たとえ抵抗しなかったとしても、筋肉には伸びる限界があり、関節には動く限界があるからです。
(限界に達する前に、体にかかる負荷が無くなるなら、問題ありませんが)
①と②は、けっきょく同じことなのです。
『高所から落下した赤ちゃんが無傷であった』という事例を出して、
“脱力状態だから助かった”とする意見を聞いたことがありますが、
この赤ちゃんが無傷で済んだのは偶然です(単純な話ではありません)
では、③とは、どのような状態なのかと言いますと、
ここで説明している『放鬆(ほうしょう)』という状態によって可能となります。
『放鬆』という状態は、けっして自然な状態とは言えません、
体得するには具体的な訓練法もございます。
東洋医学的にも、いろいろと良い効能が得られます、
興味のある方は、当院でもいつでもご指導いたします。