姿かたちが持つチカラの話

例えば、肌が乾燥しがちな人がいるとします。

 

さて、この人が体質を改善しようと思ったら、

どのような事を実践すべきなのでしょうか。

 

 

『水分を多く摂取すること』と思うかもしれません。

 

しかし、“水分を体に留めておく力” (即ち、保水力・保湿力) が弱ければ、

水分そのものを多く摂取しても意味がありません。

 

 

一つの方法として、

“水分を体に留めておく力”  を持っていそうなモノを『食する』ということが挙げられます。

 

食することによって、そのモノがもつ力(氣)を会得するという考え方です。

 

 

もちろん、『食する』からには、食べられる物でなければいけませんが、

どんなものを食べたら良いのでしょうか?

 

やっぱり、『ミカン』なんかどうでしょう?

見るからに保水力ありそうですよね。

柑橘系の果物を見て、人間の体や細胞などを連想する人もいると思います(いませんか?)

そこが結構大切なポイントだと思うのです。

(言っておきますが、ここでは化学的な話は抜きです)

 

 

確認ですが、

果汁たっぷりのミカンを食べたところで、

水分量なんて大したものではありません。

ミカンがもつ力(氣)を取り入れるために食べるのです。

 

 

ここまでの話は根本的に、ある思想に基づくものです。

それは、『氣』というエネルギーを性質によって分類するという考えです。

 

どのように分類するかといえば、

形、色、質感、動き、など・・・

万物がもつ性質を比較し、

似た性質をもつモノは、同じグループの『氣』をもっていると考えられます。

(逆に言えば、その『氣』の性質によって、然るべき姿形になっているといえます。)

 

 

大きく五つに分類したものが『五行説(ごぎょうせつ)』と呼ばれ、

これは、東洋医学の診断・治療を行う上でとても重要です。

 

 

中国武術の中にも、五行説に当てはめた『五行拳(ごぎょうけん)』や、

十二種類の動物の姿を模した『十二形拳(じゅうにけいけん)』などが存在します。

(動物の姿を模倣することで、その動物の力(氣)を会得する、という考えに基づいています)

有名な『太極拳』は自然の摂理そのものを表しています。

 

 

『氣』を分類するという事を、

『学問』として体系化しようとすれば、細かく膨大な知識へと発展してしまうのは仕方のない事かもしれませんが、

本来は、とてもシンプルで直感的な話なのです。

むしろ直感的でなければ、

『氣』という概念の本質をとらえることは出来ません。

 

明大寺マッサージ院 挿絵

 

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