立花 隆(たちばな たかし)さんの『知の旅は終わらない』を読み終えた矢先に、
立花さんが亡くなられていたことを知りました。
もし人間に “知識欲”というものがあるなら、
この方の人生の原動力になったのは、まさしくそんな欲求だったのかもしれません。
何かの専門家であろうとするわけではなく、
純粋に思索の赴くままに、さまざまな分野の知識に触れてこられたわけです。
知識を吸収するわけではなく、
知って、考えて、さらに知ろうとされてきたわけです。
でも、きっと、『死生観』というものが重要なテーマとして、
すべての根底にあったのだと思います。
ずいぶん長いことガンを患われていたことは知っていました。
本当の事は、他人には絶対にわからないけど、
でも、ご本人がどんな気持ちで『死』に臨んでいったか想像がつくんですよね(著書を読むと)、
さて、私が立花隆さんに興味をもったキッカケは、というと、
『猫ビル』と呼ばれる、立花さんの事務所です。
『猫ビル』で仕事をしているという、そのセンス、ただそれだけでした。
でも、もし他の人の事務所だとしたら、けっして、良いとは思わなかったでしょう。