太極拳の『太極』(たいきょく)という言葉の意味は、
『陰と陽が調和している』状態のことです。
『陰と陽の区別がない』状態ではありません。
たとえば『陰と陽が一体になった』と表現すると、どちらの意味にも解釈できるので、間違いの元だったりします。
太極拳をつかって説明します。
①宇宙のはじまりは、陰と陽が存在しない点でした、『無極』(むきょく)です。(ただ立っている状態です)
②陰と陽が分かれ、さらに分かれ、どんどん分裂していきます、『ビッグバン』です。(『開太極』かいたいきょく)
③両義(りょうぎ)→四象(ししょう)→八卦(はっけ)~と森羅万象の変化を経て・・・
④宇宙が収束へ向かいます(『合太極』ごうたいきょく)
⑤はじめと同じ点にもどりますが、同じではありません、陰と陽が調和した『太極』です(形としては最初と同じく、ただ立っている状態です)
また、太極という言葉には、『北極星の方角』という意味もあるそうです。
東西南北の『北』ではなく、北極星を指さした方角です。
ちなみに私は、この話を聞いたとき太極拳が好きになりました。